「借りてきた猫」の意味と語源は?急に大人しくなる心理とビジネス使用法

「借りてきた猫」の意味と語源は?急に大人しくなる心理とビジネス使用法

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「借りてきた猫」とは、普段と様子がガラリと変わり、ひどくおとなしくなって縮こまっている状態を指すことわざです。単に静かな人を指すのではなく、「本来は元気だったり騒がしかったりするのに、特定の環境下で急に鳴りを潜める」というギャップが含まれている点が特徴です。

この言葉のルーツは江戸時代にまで遡ります。当時、庶民の長屋や商家にとって、穀物や書物を食い荒らすネズミの被害は深刻な死活問題でした。そこで活躍したのがネズミ捕りの名人である猫ですが、当時は誰もが猫を飼えるわけではありませんでした。そのため、ネズミが出た家が猫を飼っている近所から「一時的に猫を借りてくる」という貸し借りの風習が定着したのです。

しかし、猫は非常に強い縄張り意識(テリトリー意識)を持つ動物です。見知らぬ他人の家に連れてこられた猫は、慣れない匂いや環境に怯え、ネズミを追うどころか部屋の隅で身を潜めてじっと動かなくなってしまいます。この「他人の家で借りてこられた猫が、恐怖と警戒からピタリとおとなしくなる姿」が、そのまま人間の振る舞いを表す比喩として定着しました。

高橋 健太
著者

高橋 健太

Webメディアでの編集・執筆歴10年。読者の好奇心を刺激するストーリー作りを心がけています。