三沢の空を語る上で、決して色褪せない歴史的偉業がある。1931年、三沢の淋代海岸から飛び立ち、世界で初めて太平洋無着陸横断飛行を成し遂げた「ミス・ビードル号」の物語だ。
操縦桿を握ったクライド・パングボーンとヒュー・ハーンドン。彼らが挑んだのは、燃料消費を極限まで削るため離陸直後に主脚(車輪)を海へ投棄し、胴体着陸を前提とする狂気じみたフライトだった。計41時間、約8000キロに及ぶ極限の航海。館内に復元された鮮やかなオレンジ色のミス・ビードル号のレプリカは、木製プロペラと羽布張りの主翼という信じられないほど華奢な構造で、当時の冒険者たちが背負った命懸けの覚悟を現代に生々しく伝えている。