大統領が滞在するホテルは、一夜にして米政府の中枢に変貌する。最上階のロイヤルスイート周辺は完全に封鎖され、専用エレベーター以外のアクセスは断絶される。米軍の通信部隊が直接乗り込み、暗号化された大統領専用の通信インフラを瞬時に構築。核のボタン「フットボール」を携えた側近が常時待機するスペースも確保される。
水面下では、食材や飲用水の持ち込み管理も徹底される。現地の厨房をそのまま使うことはまずない。大統領専属のシェフや毒見役が帯同し、使用する水一杯に至るまで米軍基地経由で調達されたものが使われるという。ホテル全体が、外部から遮断された一種のブラックボックスと化すのだ。