大谷翔平という不世出のアイコンを取り巻く報道姿勢は、現代のメディア環境が抱える深刻な歪みを映し出している。グラウンド上の圧倒的なパフォーマンスを伝えるスポーツジャーナリズムの一方で、PV(ページビュー)稼ぎを目的とした芸能スクープ・ゴシップの境界線は曖昧になる一方だ。
Yahoo!ニュースをはじめとするポータルサイトのコメント欄では、信憑性の乏しい情報が瞬時に増幅され、ファクトチェックを経ないまま世論が形成されるケースが後を絶たない。特にメジャーリーグベースボール(MLB)のトップスターともなれば、一挙手一投足が巨大な経済価値を持つため、噂のひとり歩きに拍車がかかる。
報道の自由と個人のプライバシー保護、そして受け手である読者のメディアリテラシーが、今ほど厳しく問われている時代はない。