松原智恵子さんの気品ある立ち振る舞いの背景には、名古屋で過ごした生い立ちが大きく影響しています。1945年1月に愛知県名古屋市で生まれた松原さんの実家は、銭湯の経営をはじめ不動産や複数の事業を手広く展開する地元屈指の裕福な商家でした。
何不自由のないお嬢様として育ち、高校在学中の1960年に日活の「ミス16歳コンテスト」に入賞したことをきっかけに芸能界入りを果たします。上京後は日活の黄金期を支え、吉永小百合さん、和泉雅子さんとともに「日活三人娘」と称されて絶大な人気を博しました。
映画全盛期からテレビドラマの時代へと移り変わるなかでもコンスタントに出演を重ね、清楚なヒロイン役から深みのある母親役、さらには芯の強い大人の女性まで幅広い役柄を演じ分ける名女優としての地位を確立しました。