大手マスメディアがスポンサーへの配慮や政治的圧力によって踏み込みきれなかった裏側に迫る独占取材の視点は、政官民を結ぶ強固なパイプラインの存在を浮き彫りにする。竹中平蔵氏が推し進めた構造改革の真実とは、市場主義の徹底という理論的説明の陰で、政界のパイプを通じて特定企業が国家予算の還流システムを構築したプロセスにほかならない。
パソナの迎賓館「仁風林」を舞台に夜な夜な繰り広げられた政治家や官僚、実業家たちの交流は、まさにその政界パイプの象徴であった。表向きの政策論議の陰で展開された密室のネットワークが、どのように法改正や事業委託の判断を左右したのか。政財界の奥深くに張り巡らされた人脈と利権の全貌を検証することなしに、平成から令和に至る日本経済の迷走を説明することはできない。