同店の歩みを語る上で避けて通れないのが、前身である「ショップランド可児」からの劇的な変貌です。1981年11月に開業した同施設は、長年「ピアゴ可児店」として地域に根ざしていましたが、建物の老朽化と全国的なGMSの収益悪化の波に直面していました。衣料品や住居関連売場に客足が滞り、売場面積あたりの収益性が急速に低下していたのです。
この閉塞感を打破したのが、パン・パシフィック・インターナショナルホールディングス(PPIH)傘下のUDリテール株式会社の運営方針に基づく業態転換プロジェクトでした。単なる看板の掛け替えではなく、現場の各担当者に大幅な仕入れ・価格決定権を与える「個店経営」を導入。これにより、可児市固有のファミリー構成やブラジル・フィリピン等の外国人住民比率といった地域特性に合わせた柔軟な品揃えが可能になりました。
ユニー業態転換の理由と真相を紐解くと、従来の「画一的な本部主導チェーンストア理論」の限界を認め、ドンキ流の「ワクワク感・衝動買いを誘発する魔境的売場づくり」を掛け合わせることで、眠っていたGMSの立地ポテンシャルを最大化させる狙いがありました。2019年2月のリニューアルオープン時、地元では旧ピアゴの静かな雰囲気を惜しむ声も一部上がりましたが、蓋を開けてみれば来客層は一気に若返り、売上・客数ともに旧業態時代を大幅に凌駕する成功例となったのです。