浜松市博物館を語るうえで絶対に切り離せない存在が、敷地内に隣接する国指定史跡「蜆塚遺跡」です。約3,000〜4,000年前の縄文時代後期に営まれたこの集落跡は、巨大な貝塚や竪穴住居群が復元された歴史公園として整備されています。
博物館の展示室で出土品やジオラマを観察した直後、そのまま屋外の史跡へ足を踏み出すことで、「展示された遺物がどのような場所で使われていたのか」を五感で追体験できる導線設計は見事というほかありません。復元住居の内部に入ると、木と茅の独特の香りとともに当時の人々の居住スケールを実感できます。また、館内で定期的に開催される企画展では、浜松の繊維・楽器・輸送機器産業のルーツに迫るテーマ展や、地域の民俗芸能に焦点を当てた特別陳列が企画され、季節ごとに訪れても新たな知見が得られる工夫が凝らされています。