極楽湯多賀城店がこれほどまでに惜しまれた背景には、当時の温浴施設として非常にバランスの取れたハイスペックな浴場環境がありました。特にサウナブームが本格化してからは、遠方からも熱心なサウナーが集う隠れた名店として評価されていました。
メインの高温タワーサウナは階段状に座席が配置され、最上段では室温90℃前後のしっかりとした熱気を提供。発汗作用が極めて高く、定期的なオートロウリュ導入以前のクラシックなドライサウナとして安定したコンディションを誇っていました。そしてサウナーたちが絶賛したのが、サウナ室の目の前に配置された深さのある冷水風呂(水温15〜16℃設定)でした。冷えの鋭さと水流のバランスが良く、火照った体を一瞬で引き締める快感は格別でした。
露天エリアには開放感あふれる岩風呂や壺湯、日替わりの変わり湯が配され、外気浴用のアディロンダックチェアやととのいベンチも完備されていました。利用者の口コミを振り返ると、「震災の時に冷え切った体を温めてくれた恩は一生忘れない」「仕事終わりのサウナと冷水風呂のコンボが唯一のストレス解消だった」「家族みんなで週末に食事処でラーメンを食べるのが習慣だった」といった、単なる商業施設への愛着を超えた情緒的な感謝の声が今もSNSのアーカイブに数多く残されています。