全2,314席のキャパシティを誇る福岡サンパレス ホテル&ホールは、階層ごとにまったく異なる表情を見せる。1階席は1列目から32列目まで緩やかな傾斜が続き、前方は演者の細かな表情や滴る汗まで肉眼で捉えられる迫力エリアだ。ただし、20列目以降になると床の傾斜が緩やかな影響で、前列に座る人の座高によって中央付近の視界が遮られやすい。
2階席は実質的に1階後方の上部にせり出す設計になっており、ステージ全体を見渡す立体的な視野が広がる。高さがあるぶん演者の立ち位置やフォーメーションがクリアに把握でき、照明演出の美しさは館内随一だ。手すりによる視界の遮りも前列を除いて最小限に抑えられている。
3階席は急勾配のすり鉢状レイアウトが特徴的で、高所特有の強い傾斜が視界を確保する。前の人の頭が被るストレスはほぼゼロに近い。ただし、ステージを見下ろす角度が急なため、アーティストとの距離感はそれなりに開く。全体を俯瞰して音の広がりを味わうエリアとして割り切るのが賢明だ。