本作の深みを作り上げた立役者といえば、ヒットメーカーである脚本家・野木亜紀子の存在を外すことはできない。社会的テーマを軽妙かつ緻密に織り込む野木脚本と、豪華キャスト陣のアンサンブルが見事な化学反応を起こした。
世渡り上手な毒舌公認会計士・根元恒星を演じた松田龍平との皮肉交じりの掛け合いや、晶の恋人でありながら優柔不断さで晶を追い詰める花井京谷役・田中圭のリアルな演技。誰ひとりとして完璧な人間はおらず、誰もが痛みを抱えて生きているというリアリティが、撮影の裏側でもキャスト同士の深い信頼関係によって補強されていたという。