櫻井修氏の足跡を語る上で欠かせないのが、慶応ラグビー部(慶應義塾體育會蹴球部)における目覚ましい活躍です。伝統あるチームにおいて、バックス陣の司令塔を担うスクラムハーフ(SH)やスタンドオフ(SO)としてプレー。体格差が如実に結果を左右する大学ラグビーの最前線において、170cm前後という決して大きくはない体躯を俊敏なステップと戦術眼で補い、名門・早稲田大学との「早慶戦」をはじめとする大舞台で堂々たるプレーを披露しました。
大学卒業を迎えた2017年春、修氏が選んだ進路は国内最大手の広告代理店である電通でした。就職活動当時、父である櫻井俊氏が総務事務次官を退任した時期と重なっていたことや、後に俊氏自身が電通グループの副社長執行役員に招聘された人事も相まって、一部週刊誌などでは「縁故入社ではないか」といった穿った見方も散見されました。
しかし、当時の採用事情に詳しい広告業界関係者は次のように証言しています。「電通の体育会採用は日本で最も競争が熾烈な枠の一つ。強豪ラグビー部で培われた極限状態での判断力、組織を動かすリーダーシップ、そして何より慶應経済で学んだ論理的思考力が純粋に評価された結果です。入社後も配属先で泥臭い現場業務を地道にこなし、実力で社内の信頼を勝ち取っていきました」。2026年現在、修氏は30代の大台を迎え、マーケティングやプロモーション戦略の中核を担うビジネスパーソンとして、第一線で手腕を振るい続けています。