ドラムを鮮烈に演じ切ったのは、元プロ力士という類まれなバックボーンを持つ俳優・富栄ドラムだ。かつては名門・伊勢ヶ濱部屋に所属し、「富栄」の四股名で土俵を沸かせていた本物の闘士である。度重なる怪我によって惜しまれつつ角界を引退した彼は、幼い頃からの憧れであったエンターテインメントの世界へ迷わず飛び込んだ。人気YouTuberとしての下積みを経て掴み取った大役こそが、このドラムだったのだ。
相撲仕込みの圧倒的な体幹と運動神経は、劇中での過酷なアクションシーンで遺憾なく発揮された。砂漠を駆け抜け、時に巨体を翻して敵をなぎ倒す躍動感。厳しい海外ロケでも絶えず周囲を和ませた笑顔の裏には、アスリートとして培われた不屈の精神力が宿っている。彼の生き様そのものが、ドラムというキャラクターに生々しい生命力を吹き込んだ。