ちあきなおみ紅白『夜へ急ぐ人』事件の真相と狂気歌唱が残した衝撃

ちあきなおみ紅白『夜へ急ぐ人』事件の真相と狂気歌唱が残した衝撃

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この歴史的ステージを語る上で欠かせないのが、歌唱終了直後に起きた出来事です。白組司会を務めていたNHKの看板アナウンサー、山川静夫 アナウンサー 発言が、後年までちあきなおみ 紅白 放送事故の発端として槍玉に挙げられることになりました。

ちあきなおみが息を荒らげながら最後のフレーズを歌い終え、ホールに異様な余韻が漂う中、カメラが司会者席に切り替わった瞬間、山川アナウンサーは苦笑いにも似た複雑な表情を浮かべながらこう言い放ちました。

「なんとも気持ちの悪い歌ですねぇ」

祝祭ムード一色の紅白において、出場歌手の歌唱を「気持ちの悪い」と評したこのコメントは、即座に視聴者の間で大きな波紋を呼びました。後年、ネット上では「司会者の重大な失言」「歌手に対する侮辱」「紅白歌合戦 トラブル 過去ワーストの一つ」といった批判的な言説が独り歩きする事態となります。しかし、実際の舞台裏を取材した記録や関係者の証言を辿ると、全く異なる実態が浮かび上がってきます。

山川アナウンサーは当代随一の名司会者であり、歌舞伎や伝統芸能への造詣が極めて深い文化人としても知られていました。後に明かされた当時の状況によれば、あの発言はちあきなおみを貶める意図など毛頭なく、客席をも呑み込んだ圧倒的な狂気と恐怖の余韻を、お茶の間向けにどうにか日常のトーンへ引き戻すための「精一杯のアドリブ」であり、表現者に対する最大級の畏怖の裏返しでした。現に、ちあきなおみ本人もこの発言を意に介しておらず、自身の表現が狙い通りに視聴者の感情を揺さぶった証拠として受け止めていたと伝えられています。

松本 悠斗
著者

松本 悠斗

マネー知識やキャリア形成に役立つノウハウを、初心者にも分かりやすく解説するのが得意です。