家督相続とは?長男単独継承の真相と現代も続く遺産トラブルの全貌

家督相続とは?長男単独継承の真相と現代も続く遺産トラブルの全貌

家督相続とは?長男単独継承の真相と現代も続く遺産トラブルの全貌についての最新情報を徹底解説します。

2024年4月1日から、不動産の相続登記が法的に義務化されました。これに伴い、何世代にもわたって名義が変えられていない土地を調査した結果、登記簿の所有者が「明治生まれの曽祖父」のままになっているケースが激増しています。ここで極めて重要なのが、「死亡当時の法律が適用される」という相続法の根本原則です。

もし、登記簿上の所有者が昭和22年5月2日以前に亡くなっている場合、現行民法ではなく「旧民法の家督相続」がそのまま遡及適用されます。つまり、当時の長男(家督相続人)が単独で土地を相続していた事実を戸籍で証明できれば、現行法のように何十人もの枝分かれした親族全員から印鑑証明書と遺産分割協議書を集める必要がありません。当時の家督相続人1名の戸籍・除籍謄本を取り寄せるだけで、極めてシンプルに単独名義への相続登記を完了させることが可能です。

一方で、家督相続人がその土地を自己の名義に変更しないまま昭和22年5月3日以降に亡くなっている場合は、その次の代からは現行民法に基づく共同相続が発生します。結果として「旧法による家督相続(1名へ集約)」と「新法による共同相続(兄弟姉妹へ分散)」が数次相続として連鎖し、現在の法定相続人が数十人に膨れ上がる事態に直面します。この場合、現存する全相続人を戸籍から洗い出し、遺産分割協議をまとめるか、裁判所の不在者財産管理制度や所在等不明共有者持分取得制度を活用する高度な法的アプローチが必要になります。

阿部 裕樹
著者

阿部 裕樹

マネー知識やキャリア形成に役立つノウハウを、初心者にも分かりやすく解説するのが得意です。