ネット上の掲示板や一部の動画プラットフォームでは、「痙攣を止めるには目の周りを強く指圧して筋肉をほぐすべきだ」という誤った言説が散見されます。しかし、眼科専門医および鍼灸師の視点から言えば、まぶた周辺を強く揉んだりグリグリと圧迫する行為は極めて危険な逆効果アクションです。
眼瞼周辺の皮膚は人体の中で最も薄く(約0.5ミリ程度)、摩擦や強い圧力に対して脆弱です。強すぎるマッサージは眼輪筋の微細な筋線維を断裂させ、炎症性の痙攣を長期化させるばかりか、眼球内の硝子体や網膜に過度な物理圧を与え、網膜剥離のリスクを高める危険すらあります。
また、「眼精疲労 解消法には常に冷やすのが正解」という思い込みも危険な盲点です。充血や急性の炎症がある初期段階を除き、慢性的な筋肉の緊張による痙攣に対して冷却を行うと、局所血管が急激に収縮して筋肉の硬直が悪化します。冷感シートを貼りっぱなしにするのではなく、40度前後のホットアイマスクで温め、副交感神経を優位に導くことが鉄則です。
さらに、目薬の選択ミスも見受けられます。充血を素早く取るための「血管収縮剤」が入った一般用目薬を連用すると、薬効が切れた際にかえって反発性の充血や虚血を招き、筋肉のピクピクを悪化させることがあります。セルフケアで用いる点眼薬は、防腐剤フリーの人工涙液や、ビタミンB12配合の神経修復を促す成分を含んだ製品を選ぶのが賢明です。