四国4県を警備管区とする陸上自衛隊第14旅団。その頭脳である第14旅団司令部が置かれている場所こそが善通寺駐屯地です。かつて「四国師団」と称された旧陸軍第11師団の敷地をそのまま引き継ぎ、南海道の守りの要として機能し続けています。
近年における最大のトピックは、部隊改編によって新編された第15即応機動連隊の存在です。16式機動戦闘車(MCV)を主力装備とし、有事や大規模災害発生時には高速道路網を自走して迅速に展開できる機敏性を備えています。島嶼部防衛の実動部隊として全国屈指の機動力を誇る姿は、各種演習の映像が公開されるたびに大きな話題を呼びます。
防衛上の最前線であると同時に、善通寺は日本近代史の舞台でもあります。敷地内に現存する「乃木館」は、日露戦争の指揮官として知られる乃木希典中将が初代師団長として執務を執った旧師団司令部庁舎です。明治の木造洋風建築美を今に伝える貴重な遺構として、国防の最前線と歴史探訪という2つの顔を併せ持つ点が、全国から人々を惹きつける最大の要因となっています。