子宮筋腫の手術を控えた方が最も知りたい子宮筋腫の手術後における仕事復帰の目安は、選択する術式と切開創の深さ・大きさに直結しています。婦人科医療の現場では低侵襲手術が広く普及していますが、体への負担度合いはアプローチによって歴然とした差があります。
まず、現在の手術件数で高いシェアを占める「腹腔鏡手術の仕事復帰はいつから可能か」という問いに対しては、術後2〜3週間(退院後1〜2週間程度)がひとつの安全圏とされています。お腹に数箇所の小さな穴を開けて行うため、筋肉の損傷が少なく、術後3〜5日程度で退院できるケースが一般的です。ただし、お腹の中では子宮筋層の切開・縫合という繊細な処置が行われており、外側の傷の小ささだけで体内が完治したと過信してはなりません。
一方、筋腫が巨大である場合や癒着が疑われるケースで選択される開腹手術の休職期間の目安は、およそ4〜6週間(約1ヶ月〜1ヶ月半)を要します。皮膚だけでなく腹直筋を包む筋膜をしっかりと切開するため、腹圧をかけた際の創部痛が長引きやすく、入院期間自体も7〜10日前後となります。切開創の物理的な癒合と基礎体力の底上げを待つため、最低でも1ヶ月の静養期間を想定しておく必要があります。
また、子宮頸部から内視鏡を挿入して粘膜下筋腫を削り取る子宮鏡下手術(TCR)は、腹部に一切傷がつかないため侵襲が最も低く、退院後数日から1週間程度で復職できる場合が目立ちます。さらに、近年選択肢として提示される「切らない超音波治療(HIFU)」などでも回復期間の短縮が図られています。子宮筋腫核出術ではなく子宮全摘術後の仕事復帰を目指す場合、子宮全体を摘出して腟断端を縫合するため、腹腔鏡下子宮全摘術(TLH)であってもデスクワーク復帰に最低3〜4週間、肉体労働であれば6週間程度の休業を組むのが標準的な医療判断です。