カッターの切れ味が落ちているにもかかわらず、「折るのが億劫だから」とそのまま使い続けることは、余計な筆圧を誘発してスリップ事故を招く主原因となります。適切なサイクルで刃をリフレッシュし、限界に達したら本体の替刃ごと交換することが大切です。
まず意識すべきカッター刃の交換時期目安は以下の3点です。
- 紙を切った際に断面が毛羽立つ・引っかかる感触がある(先端の刃先が微細に摩耗・欠けている証拠)
- 刃先を光にかざしたとき、白く光る反射点が見える(新品の鋭利なエッジは光を反射せず黒く見える)
- 刃の全長を使い切り、残りピッチがスライダーの固定限界に達した(通常、最後の2〜3目盛りは保持力低下のため折らずに破棄する)
すべての刃を折り尽くした後は替刃の交換となります。国内でオルファと双璧をなす老舗メーカーのNTカッター替刃交換手順も、基本は非常に明快です。
1. 本体後部のクリップ(スナッパー)を引き抜きます。
2. スライダーを本体後端までスライドさせ、古い刃の残骸ごと後ろへ抜き取ります。
3. 新しい替刃を取り出し、スライダーの小さな突起ピンに替刃の丸穴をパチッとはめ込みます。
4. 刃の向き(刃先が本体前方を向いていること)を再確認し、本体レールへ滑り込ませて前へ送ります。
5. 最後に後部クリップを元の位置にカチッと差し直して完了です。
そして作業の最終工程が、折った刃の安全な捨て方です。折った直後の刃はカミソリ以上の殺傷力を持っています。ゴミ袋にそのまま投入すると、収集員や家族が清掃中に大怪我を負う危険性があります。
ポキなどの処理器を使用していない場合は、空き缶(スチール缶)に入れてフタを目張りするか、厚紙や段ボールで刃をサンドイッチして周囲をガムテープで厳重に密閉し、表面に赤マジックで大きく「危険・カッター刃」と明記して各自治体の分別指示(「不燃ゴミ」や「金属ゴミ」など)に従って廃棄してください。