学歴による賃金差は、社会人としての第一歩である「初任給」の段階からすでに始まっています。近年の深刻な人手不足を背景に初任給引き上げの動きが加速していますが、ベースの開きは依然として埋まっていません。
現行の市場水準において、初任給の違いは以下の水準が目安となっています。
・高卒初任給:約18万円〜20万円
・大卒初任給:約23万円〜26万円
・大学院(修士)卒初任給:約25万円〜28万円
初任給時点の月額差は約5万〜6万円。ボーナスが支給され始める2年目以降、年収換算で100万円近い差へと広がります。この初期格差がキャリア全体にわたり複利のように積み重なっていきます。
また、男女別生涯年収のデータにも着目する必要があります。女性の場合、出産や育児などのライフイベントによるキャリア中断の有無によって数字が大きく左右される傾向にありますが、同一労働条件で比較した場合でも以下のような格差が見られます。
・高卒(女性):約1億5,000万円〜1億7,000万円
・大卒(女性):約2億2,000万円〜2億4,000万円
女性における高卒と大卒の開きは約6,000万〜7,000万円に達し、男性と同等、あるいはそれ以上の開きが生じます。大卒女性は総合職採用や専門職種への参入ハードルが低く、産休・育休後の復帰時における給与維持率が高くなりやすい構造が数値に表れています。