魚へんに冬の漢字「鮗」の読み方は?コハダとの違いと語源の真相の背景について、専門知識を詳しくお届けします。
魚屋や寿司屋で頻繁に交わされる疑問が「コノシロとコハダは何が違うのか」という点です。結論から言えば、両者は同じ魚であり、成長段階によって呼び名が変わる「出世魚」です。
ブリやスズキと同様にサイズで呼び名が変化しますが、一般的な出世魚が出世(巨大化)するほど高級魚として扱われるのに対し、コノシロは「大きくなるほど市場価値が下がる」という特異な価格逆転現象を起こします。
成長段階の名称魚体のサイズ基準豊洲市場での取引相場(目安)食味・調理上の特徴シンコ(新子)全長 約4〜7cm1kgあたり 30,000円〜100,000円超(初競り時)初夏(6〜7月)の風物詩。骨が極めて柔らかく、1貫に数匹を並べる職人技の極致。コハダ(小鰭)全長 約7〜12cm1kgあたり 1,500円〜4,000円前後江戸前握りの花形。酢締めによって皮目の美しさと脂の甘みが絶妙なバランスに仕上がる。ナカズミ(中墨)全長 約12〜15cm1kgあたり 800円〜1,500円前後秋口に流通。小骨がやや硬くなり始める過渡期で、細かな隠し包丁が必要となる。コノシロ(鮗)全長 約15cm以上(最大30cm程度)1kgあたり 200円〜600円前後骨が非常に多く硬いため寿司屋では敬遠されがち。酢締め、素揚げ、つみれ汁などに適す。
出世魚の順番は「シンコ → コハダ → ナカズミ → コノシロ」と進みます。シンコは初物としての希少性からキロあたり十数万円という超高値がつくことも珍しくありませんが、成魚のコノシロになると数百円程度まで暴落します。成魚になると体内に無数の鋭く細かなY字骨が発達し、そのままでは喉に刺さるため、下処理に手間がかかることが相場下落の直接的な要因です。