高校球界のトップ指導者として名高い藤原秀之監督の手腕は、グラウンド上の戦術構築だけにとどまりません。現場取材や過去の監督インタビューにおいて藤原監督が一貫して口にするのは、「高校でラグビーが終わるわけではない。大学、その先の社会でどう生きるかが本当の勝負」という確固たる育成論です。
一般的な強豪高校の指導者であれば、特定大学とのパイプを太く保つためにまとまった人数を送り込むケースも見受けられます。しかし桐蔭学園では、選手の個性、プレースタイル、将来のキャリア(プロ志望か、一般就職か、教職か)を綿密にヒアリングした上で進路指導が行われます。
「この選手の判断力は早稲田のテンポに合う」「このコンタクトの強さと愚直さは帝京のカルチャーで大化けする」「将来を考えて学業も妥協したくないから慶應のAOを目指す」といったように、選手一人ひとりのラグビー観と大学側のチームスタイルを極めて高い精度でマッチングさせます。この丁寧な進路デザインこそが、大学進学後の「ミスマッチによる早期退部」や「伸び悩み」を極小化している最大の要因です。