ネット上には「信号機の支柱まで1ミリ単位で漏らさず選ばないとやり直しになる」「間違えたら最初からやり直される」といった都市伝説が流布していますが、これは大きな間違いです。Googleの画像判定は、機械学習モデルを用いた大まかなオブジェクト認識に基づいており、数ピクセルの境界線判定で厳密に成否を決めているわけではありません。
むしろ、一般には知られていない以下の3つの盲点こそが、ユーザーを泥沼のループに引きずり込んでいます。
第一の盲点は、「慎重になりすぎて等間隔・無駄のないクリックを繰り返す行為」です。「絶対に失敗したくない」と緊張するあまり、画像を凝視したあと正確に中央をクリックし、次のタイルも均等な秒数で機械的にタップしていくと、ブラウザのイベントリスナーは「定時実行されるスクリプト」と酷似したシグナルをサーバーに送信してしまいます。少し画面外にマウスを泳がせたり、一息ついてから不規則なリズムでタップする方が、アルゴリズムは容易に「人間の迷い」を検出し、認証を通過させます。
第二の盲点は、スマホにおける「プライベートリレー」や「トラッキング防止機能」の過剰作動です。特にiPhoneのSafariを使用している場合、iOSのプライバシー保護機能(サイト越えトラッキングを防ぐ設定やiCloudプライベートリレー)が有効になっていると、通信が匿名プロキシを経由します。この中継サーバーのIPアドレスは、世界中のスパムBotとも共有されているケースが多いため、Google側のブラックリストに引っかかり、最初から「超高警戒モード」の重度な認証が課される原因となります。
第三の盲点は、Googleアカウントからの完全ログアウトです。「Googleに監視されたくない」とアカウントをログアウトした状態や、閲覧履歴を極限まで削除した環境では、あなたのブラウザに蓄積された「過去の人間としての利用証明(トークン)」がゼロになります。身元保証人のいない状態で入国審査を受けるようなものであり、認証ハードルは跳ね上がります。