「成犬のポメプーがブサイクに見える」と嘆く事例の多くを綿密に分析すると、犬自身の容姿ではなく、「トリミングのオーダーミス」や「毛質とカットスタイルのミスマッチ」に起因しているケースが極めて目立ちます。ネット上で拡散される残念な画像の大半は、いわゆる「ポメプーのカット失敗」の産物です。
失敗の典型例として挙げられるのが、短時間の手入れや暑さ対策を理由に、胴体全体に短すぎるバリカンを入れてしまう事例です。ポメラニアンの遺伝的要素を色濃く残している毛質の場合、バリカンによって毛根に強い刺激を与えると、毛周期が狂って被毛が元の長さに伸びなくなる「毛刈り後脱毛症(アロペシアXの誘発)」や、毛質がパサついてゴワゴワになるトラブルを引き起こすリスクが存在します。その結果、地肌が透けて見えたり、毛束が乱れて貧相な外貌になってしまい、「こんなはずではなかった」という後悔につながるのです。
また、トイプードルの定番である「テディベアカット」をそのまま指定した結果、マズルの毛量が足りずに顔のバランスが崩れてしまう失敗も散見されます。ポメラニアン寄りの立ち耳とプードル寄りの垂れ耳、どちらの骨格と耳の付き方をしているかによって、似合うスタイルは180度異なります。失敗を防ぐためには、バリカンを多用せず「オールシザー(ハサミ仕上げ)」を基本とし、愛犬の毛の密度とマズルの長さを正確に見極められる、ミックス犬の施術実績が豊富なトリマーを指名することが決定的な防御策となります。