大規模な国政選挙前後になると、決まって永田町隈から「自公連立解消」「公明党が連立を離脱するのではないか」という観測気配が立ち上ります。特に首都圏などの都市部選挙区において候補者調整が難航した際や、自民党の政治資金問題に対する学会員の失望感が極限に達した時期には、両党幹部同士の舌戦が公然化しました。
それでも両党が連立の枠組みを決定的に壊せないのは、双方が極めて高度な「選挙協力の相互依存」に縛られているからです。
- 自民党側の事情:全国289の小選挙区において、公明党(学会票)からの1万から2万票の推薦票が失われれば、激戦区の自民党候補の3割以上が落選危機に直面するリスクを抱えている。
- 公明党側の事情:小選挙区で公明党候補が議席を獲得するためには、地元自民党組織の基礎票と推薦が絶対不可欠であり、単独で勝利できる選挙区はごく限られている。
政策理念におけるズレや学会員の自民党アレルギーは根深いものの、議席数を維持・最大化したいという冷徹な実利計算が勝る限り、連立体制が容易に瓦解する可能性は低いのが永田町の厳然たる力学です。