ネット上の掲示板やSNSでは定期的に「高知にテレビ朝日系列の第4局が開局するのではないか」「隣県の電波を高性能アンテナで受信できる」といった噂が飛び交いますが、これらには技術的・経営的な誤解が含まれています。
まず、将来的な地上波新局の開局予定は一切ありません。総務省の放送用周波数計画において新規の地上波テレビ向け割り当て枠は存在せず、テレビ業界全体の広告収入がネットシフトしている現状において、数万〜数十万人規模の地方都市圏に数億円単位の設備投資を行って新局を立ち上げる採算性は成立しないためです。
また、「高性能UHFアンテナを屋根に立てれば瀬戸内海放送(KSB)や愛媛朝日テレビを直接受信できる」という説についても注意が必要です。高知県境の極めて標高が高い一部の山間部や沿岸部を除き、高知市をはじめとする主要居住地域は四国山地に囲まれた盆地状の地形となっているため、他県の物理的な電波を安定して直接受信することは極めて困難です。直接アンテナ工事に高額な費用を投じるよりも、ケーブルテレビへの加入や光回線を通じた配信環境の整備を選択するのが現実的かつ確実なアプローチです。