小川糸の真骨頂は小説だけにとどまりません。日々の食事、旅、住まい、愛犬との暮らし、そして海外生活を綴ったエッセイ作品は、多くの女性読者や丁寧な暮らしを志向する人々からバイブルとして熱狂的な支持を集めています。通勤や就寝前のスキマ時間にも手に取りやすい、文庫本で読めるおすすめエッセイを紹介します。
1. 『針と糸』
ベルリンやラトビア、東京を行き来しながら紡ぎ出された、著者の生き方と思想が色濃く出た代表的エッセイ集です。不要なものを削ぎ落とし、本当に大切なものだけを手元に残して生きるミニマリズムと豊かな美意識が詰まっています。
2. 『糸暦(いとごよみ)』
二十四節気七十二候に沿って、日本の旬の食材や季節の手仕事、暮らしの工夫を綴った歳時記エッセイ。忙しい毎日に追われて見落としがちな季節の移ろいを慈しむ視点が養われます。
3. 『あつあつを召し上がれ』(短編集)
こちらは小説ですが、文庫で手軽に読める珠玉の短編集として外せません。豚汁、かき氷、フレンチトーストなど、食にまつわる人生の決定的な瞬間を描いた7つの短編が収録されており、小川糸ビギナーの入門書としても最適です。