秋の七草をスムーズに暗記する際、最も親しまれているのが頭文字をつなげた語呂合わせです。受験勉強から大人の教養まで幅広く活用されている2大フレーズを押さえておけば、迷うことなく7種類すべてを想起できます。
最も王道とされるのが「おすきなふくは(お好きな服は?)」です。リズムが良く、頭の中で日常会話のワンシーンをイメージしやすいため、小さな子どもから大人まで瞬時に覚えられます。
それぞれの頭文字と植物の対応関係は以下の通りです。
- お:女郎花(オミナエシ)
- す:薄/尾花(ススキ/オバナ)
- き:桔梗(キキョウ)
- な:撫子(ナデシコ)
- ふ:藤袴(フジバカマ)
- く:葛(クズ)
- は:萩(ハギ)
もうひとつの定番として知られるのが「ハスキーなおふくろ」です。ややユニークな情景が浮かぶフレーズですが、こちらも記憶へのフックが強く、一度覚えると忘れにくい語呂合わせとして定評があります。
- ハ:萩(ハギ)
- ス:薄(ススキ)
- キー:桔梗(キキョウ)
- な:撫子(ナデシコ)
- お:女郎花(オミナエシ)
- ふ:藤袴(フジバカマ)
- く(ろ):葛(クズ)
文字による暗記だけでなく、音やリズムで覚えたい場合は、万葉集に収められた山上憶良(やまのうえのおくら)の和歌を口ずさむアプローチも効果的です。
山上憶良は万葉集(巻八・一五三七、一五三八)において、次のように詠んでいます。
「秋の野に 咲きたる花を 指折り(およびをり) かき数ふれば 七種(ななくさ)の花」
「萩の花 尾花 葛花 撫子の花 女郎花 また藤袴 朝貌(あさがお)の花」
五七五七七のリズムに植物名がそのまま美しく配置されているため、口に出して朗読するだけで、古来の情緒を味わいながら自然に暗記が進みます。なお、歌の中にある「朝貌(あさがお)」は、現在の青いヒルガオ科のアサガオではなく、桔梗(キキョウ)を指しているというのが定説です。