2026年に放送されたテレビアニメ第3期において、インターネット上やSNSで極めて大きな議論を巻き起こしたのが、アニメ3期のネタバレ要素でもある全国大会ソリストオーディションの展開です。
武田綾乃氏による原作小説では、久美子は転校生の黒江真由との熾烈な争いを制し、全国大会本番で堂々とソリストを務め上げます。しかし、京都アニメーションが制作したアニメ版第12話では、「完全ブラインドオーディションの結果、黒江真由がソリストに選ばれ、黄前久美子が落選する」という大胆な改変が下されました。
審査員を務めた部員たち、そして親友でありドラムメジャーの高坂麗奈は、カーテンの向こうで演奏しているのが誰であるかを知らない状態で、純粋な「音の完成度」のみを評価しました。そして麗奈自身が、久美子の音ではなく真由の音を選択したのです。
この展開はファンの間に激震を走らせましたが、同時に「北宇治が掲げ続けた絶対的な実力主義」の証明でもありました。自身が落選した直後、部長として取り乱すことなく部員の前で「これが北宇治の選んだベストなメンバーです」と言い切った久美子の姿は、真のリーダーとしての覚醒を象徴する屈指の名シーンとなりました。
担当声優である黒沢ともよの鬼気迫る演技は、悔しさと納得、そして音楽への純粋な愛が入り混じった久美子の感情を見事に表現し、国内外の批評家から絶賛を浴びました。