ファンやメディアが最も注目するのは、やはり「火の鳥NIPPON(女子日本代表)」への本格復帰だろう。パリオリンピックを経て世代交代が進む代表チームにおいて、酸いも甘いも噛み分け、五輪の魔物と戦った経験を持つサイドアタッカーの価値は計り知れない。2028年のロサンゼルス五輪を見据える指揮官にとっても、彼女の復調は無視できない選択肢だ。
しかし、今の黒後から代表への執着や焦りは見えてこない。「呼ばれれば全力を尽くす。だが、目の前の一戦、このチームでやるべきことに全霊を傾ける」。その達観したスタンスこそが、皮肉にも彼女のパフォーマンスをさらに引き上げている。日本代表のユニフォームを着るかどうかにかかわらず、彼女はすでに日本女子バレーの精神的な支柱のひとりなのだ。