SNSや知恵袋、女性向けコミュニティにおいて頻繁に交わされるのが、「Dカップと診断されたのに、周囲からはA〜Bカップにしか見られない」「脱ぐとあるのに服を着ると消える」という切実な悩みです。
当取材班が収集した現場の声からは、単なるカップ数という記号と、実際のシルエットの間に横たわる構造的な歪みが浮き彫りになります。
「アパレルの試着室で店員さんに『華奢ですね、Aカップですか?』と言われ、ショックで言葉を失った。実際は下着売り場で測ってもらったE65を着けているのに、薄着だと全く胸があるように見えない」(24歳・IT関連勤務)
「骨格ウェーブ体型でアンダーが63cmしかなく、差寸だけでいえばFカップになる。でも胸の厚みがなくて横に平べったく広がっているため、谷間なんて到底できない。数字だけが一人歩きして男友達に変な期待をされるのが苦痛」(28歳・デザイン職)
このギャップが発生する最大の理由は、「アンダーバストの細さ」と「骨格タイプ(胸郭の立体感)」の違いにあります。
バストの容積(体積)は、カップのアルファベット単体ではなく、アンダーバストの数値との組み合わせで決まります。いわゆる「姉妹サイズ」の理論に基づけば、「65D」のバストの体積は「70C」や「75B」とほぼ同一です。つまり、細身でアンダー65のDカップの女性は、アンダー75のBカップの女性と胸の脂肪量そのものは変わりません。
さらに、近年パーソナルスタイリングで重視される骨格診断の観点からも説明がつきます。胸郭が円筒形でデコルテに厚みがある「骨格ストレート」の人は、B〜Cカップであっても前に突き出すようなハリと谷間が強調されます。一方で、胸郭が平平で薄い「骨格ウェーブ」の人は、たとえE〜Fカップの容積があってもバストの底面積が広く分散し、正面からの見た目は控えめに見えやすいのです。見た目の印象は、容積以上に「骨格の構造」に強く支配されています。