Q1:天然痘の原因は不衛生な環境や水質汚染ですか?
A1:いいえ、環境や水質が直接の原因ではありません。天然痘は「天然痘ウイルス」という特定の病原体に感染することのみによって発症します。ただし、過密な住居環境や衛生資材の不足は、感染者の飛沫や衣服を介した二次感染を拡大させる環境要因として強く影響していました。
Q2:現在、天然痘に自然に感染してしまう可能性はありますか?
A2:自然界での感染可能性はゼロです。天然痘ウイルスは自然宿主となる動物を持たず、1977年のソマリアでの患者を最後に地球上のヒトの間から完全に消滅しました。現在懸念されているのは、保管施設からの事故流出や意図的な生物兵器使用といった極めて特殊な人為的シナリオに限られます。
Q3:腕に種痘の跡がない若い世代は、天然痘に対して完全に無防備なのですか?
A3:免疫学的には無防備(ナイーブ)な状態です。しかし、万が一バイオテロ等の有事が発生した場合には、日本国内に有効な天然痘ワクチンが国家備蓄されています。天然痘ウイルスは潜伏期間が長く、曝露(感染)後数日以内に緊急接種を行えば発症予防や重症化阻止が期待できるため、平時から一般市民が個別接種を受ける必要はありません。