ネット上では「ボーイッシュだからタチ」「フェミニンで小柄だからネコ」といった外見重視の言説が氾濫しています。しかし、ネコとタチの見分け方に関して、現場の取材から浮かび上がる実態はまったく逆です。
新宿二丁目のバー経営者やマッチングアプリ利用者の証言を集めると、異口同音に語られるのが「外見とポジションのギャップ」です。体格が良く無骨な男性が私生活では繊細な完全ネコであったり、華奢で可愛らしい女性がベッドルームや意思決定では圧倒的なタチであったりすることは日常茶飯事と言えます。つまり、視覚的な印象だけでポジションを断定することは不可能です。
一方で、SNSを中心に流行しているタチネコ診断などの性格診断テストは、自己の対人傾向を客観視するツールとして機能しています。診断で問われるのは見た目ではなく、「トラブル時に自ら解決策を提示したいか、それとも共感を求めて頼りたいか」「スキンシップで能動的に仕掛けることに喜びを感じるか」といった内面的な心理トリガーです。見分けるべきは外見の造作ではなく、対話の中で相手が「主導」と「委任」のどちらに心地よさを感じているかという行動パターンにほかなりません。