大悟堂や仏殿をはじめとする広大な伽藍(がらん)群は、国の登録有形文化財にも多数指定されている。しかし、単に古いものをそのまま残すだけでは現代の巨大地震や気候変動には耐えられない。総持寺では、歴史的景観を一切損なわない形で最新の感震センサーや自動放水設備、耐震補強技術を導入している。
伝統と最先端テクノロジーの共存。これこそが、幾多の災害を乗り越えてきた総持寺の知恵だ。木材の温もりと荘厳なアコースティック空間を守りつつ、来訪者の安全を裏側で強固に支えるシステムは、世界の文化財保護のモデルケースとしても高く評価されている。