中国が推し進める月面探査拠点「ILRS(国際月科学研究ステーション)」構想においても、打ち上げインフラの安定稼働は必要不可欠な要素である。超大型の長征5号が月面着陸機やサンプルリターン機などの重量級ペイロードを担当する一方で、中継通信衛星「鵲橋(Queqiao)」シリーズのような月周回軌道・ラグランジ点への通信ノード配置には、小回りが利き高頻度で打ち込める輸送キャリアが欠かせない。
月裏側や極圏での長期活動を維持するには、地球と月を結ぶ常時接続のデータリンク網が必須となる。2026年に加速する月面探査ミッション群を陰で支えているのは、地球周回軌道の枠を超えて深宇宙の軌道へと正確に衛星を送り届ける、こうした中核キャリアの正確無比なロジスティクス能力なのだ。