2010年、日本中で空前の熱狂を巻き起こした『めちゃイケ新メンバーオーディション』。全国数万人もの応募者の中から、岡村隆史の大ファンである「ただの高校生」だった三中元克が勝ち上がった瞬間を覚えているだろうか。プロのタレントでも芸人でもない一般人が、ナインティナインの岡村隆史や矢部浩之ら超一流の演者たちと同じ舞台に立つという展開は、当時のフジテレビジョンが誇る伝説的番組『めちゃ²イケてるッ!』ならではのダイナミズムだった。
素人ならではの不器用さと愛嬌、そして何事にも全力で体当たりする姿は、視聴者の心を一気に掴んだ。過酷なロケやドッキリ企画にも愚直に挑み続け、彼は瞬く間に番組に欠かせない顔となっていく。しかし、華やかなお茶の間の人気とは裏腹に、テレビ番組制作業界の第一線で求められるプロとしてのプレッシャーは、徐々に彼の肩に重くのしかかっていた。