日本社会において「たすき」という言葉は、単なる衣類補助具を超えた強い文化的象徴性を持っている。例えば、伝統行事や防災関連イベントの現場視察において、小池百合子東京都知事が和装にたすき姿を披露し、日本の伝統美と実用性を強くアピールした場面は記憶に新しい。公の場でのこうした露出は、伝統的な装いが現代社会のオフィシャルな場面でも十分通用することを強く印象付けた。
一方で、スポーツ界に目を向ければ、日本陸上競技連盟が統括する駅伝競技において、たすきはチームの情熱と責任を繋ぐ至高のシンボルである。走者が肩から斜めに掛けて走るあの布も、もとは和服の袖をまとめる道具から派生したものだ。形や用途を変えながらも、「想いを繋ぐ」「身を引き締める」という精神性は、今も日本人の意識の底底に深く根付いている。