条件が整い、自力施工を行う場合に踏むべき標準工程と必須の管理ポイントを整理します。
第一段階は室内機据付板取り付けです。下地探し(どこ太等)を用いて壁裏の間柱を特定し、ボードアンカーや専用ビスで水平器を使いながらミリ単位で水平に固定します。据付板が歪んでいると、室内機のガタつきや排水不良の原因になります。
第二段階は配管の接続工程です。銅管を切断・バリ取りした上で行う配管フレア加工は、最も熟練を要する作業です。フレアのラッパ形状にわずかでも傷や偏肉があると気密が保てません。接続時にはガス漏れ防止トルクレンチを使用し、規定トルク(2分管で約16〜18N・m、3分管で約38〜42N・m)で正確に締め付ける必要があります。「力任せの締め付け」はフレア面の破損を招くため厳禁です。
第三段階は屋外の処理です。室外機プラブロック設置によって室外機を地面から浮かせ、水平を確保して振動音を抑制します。同時に、結露水をスムーズに外へ逃がすため、ドレンホース勾配確認を徹底して逆勾配やトラップ(水たまり)の発生を防止します。
最終段階が「真空引き作業」です。配管内部に残った空気や水分を完全に除去するため、電動または手動の真空ポンプをマニホールドゲージ経由で室外機サービスポートに接続し、−0.1MPa(ゲージ圧)まで最低15分間減圧します。ポンプ停止後もゲージを注視し、圧力が戻らないことを確認する「気密テスト」を経て、初めて冷媒バルブを開放します。