連載開始当初は「単なるラッキーで生き延びている卑怯者」として嫌悪されるリスクを孕んでいたキャラクターでした。しかし、コミュニティやSNSにおけるネットの反応を検証すると、キングは全登場人物の中でも屈指の人気と支持を獲得していることが分かります。
ファンから愛される最大の理由は、彼の持つ「一般人としてのまともな倫理観」にあります。周囲のS級ヒーローたちが我の強いエゴイスト揃いであるのに対し、キングは常に自らの嘘に苛まれ、助けを求める人々を見捨てられない良心を残しています。怪人協会編で絶体絶命の子供を前に逃げ出さず、震える足で立ち向かった姿勢は、戦闘力の有無を超えて「本物のヒーローの資質」を感じさせました。
また、サイタマとの掛け合いから生まれるキングの名言も高く評価されています。「ヒーロー活動に刺激や手応えを感じられず退屈している」と慢心気味に語るサイタマに対し、キングは愛読する漫画の受け売りを交えつつこう諭しました。
「退屈なのは自分が最強だからだと思い込んでるんじゃないのか?地上最高のヒーローになれたわけでもないのに」「本当に目指すべき境地はまだまだ先にあるはずだ」という直言。この言葉は、武力では神の如きサイタマの停滞した精神に鋭く突き刺さり、彼が人間味を取り戻す重要な契機となりました。力を持たぬ男が、力を持つ者の最大の理解者となっている美しさが、読者を魅了し続けています。