ふたりの歩みを語る上で、2015年に直面した次男の早すぎる訃報を避けることはできない。わずか1歳4ヶ月で突然この世を去った小さな命。当時、夫妻が味わった深い絶望と喪失感は計り知れない。オダギリジョーは予定されていた仕事を調整し、妻である香椎由宇の傍らに寄り添い続けた。言葉にならない悲しみをともに抱え、互いを支え合った時間は、夫婦の結びつきをより強固なものへと変えた。
耐え難い悲痛を胸に秘めながらも、ふたりは生きている長男、そして後に誕生する三男の未来を守るために前を向いた。メディアの過剰な取材から幼い子供たちを遮断し、静かな生活環境を整えること。それが、傷ついた家族を再生させるための最優先事項だった。深い闇を通過したからこそ、日々の何気ない日常や子供たちの笑顔に対する感謝の想いは、人一倍強い。