25年間に及ぶ世界陸上の重責から解放された織田裕二は現在、本業である「表現者・俳優」としての深みを飛躍的に増しています。
世界陸上MCを卒業した直後から、織田はドラマや映画への向き合い方をシフトさせました。かつての『踊る大捜査線』に代表される熱血漢のパブリックイメージから脱皮し、社会派ドラマ『ガラパゴス』(NHK)で見せた重厚かつ枯れた刑事役や、主演作で見せる哀愁漂う大人の男の佇まいは、映画批評家やドラマファンから「演技派としての円熟期に入った」と絶賛を浴びています。
また、プライベートの時間を確保できるようになったことで、趣味や家族との時間を大切にしながら、自らの感性を磨き直す充電期間を設けていることも伝えられています。陸上競技への情熱が失われたわけではなく、現在も一人のスポーツ愛好家として国立競技場やテレビの前で静かに声援を送り続けている織田裕二。彼が歩み始めた新たなキャリアの軌跡は、名物MCの看板を下ろしたことが決して後退ではなく、表現者としての「美しき成熟」であったことを証明しています。