ネット上では「SMバー通いだけで議員辞職にまで追い込まれるのは厳しすぎるのではないか」「裏金問題を暴露したことに対する党内からの報復リークではないか」といった様々な憶測や陰謀論が飛び交いました。しかし、物事の構造を客観的に精査すると、辞職に至った決定的な理由は単一のスキャンダルだけではありません。
第一の盲点は、自民党内における政治資金問題の処分基準との兼ね合いです。当時、岸田政権は裏金問題で世論の猛反発を受けており、党所属議員の規律維持に極めて神経をとがらせていました。宮沢氏は自身も派閥からの還流資金140万円を政治資金収支報告書に記載していなかった経緯があり、党内で戒告処分を受けていた最中でした。そこに私生活の女性問題が重なったことで、党執行部をかばいきれなくなり、即座の辞任以外に選択肢が残されていなかったのが実情です。
第二に、「私的流用の有無」に関する誤解です。ネット上では「裏金をパパ活の原資に充てていたのではないか」という疑惑が一部で持たれましたが、その後の調査や報道各社の取材データにおいて、政治資金が直接的に女性関係の支払いに回された証拠は確認されていません。あくまで私費からの支出であったものの、公人としてのモラルと説明責任の観点から自ら幕引きを図ったというのが真相です。