水明館佳留萱山荘は閉館?現在と営業再開・日帰りの真相を徹底追跡

水明館佳留萱山荘は閉館?現在と営業再開・日帰りの真相を徹底追跡

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温泉ファンの間で囁かれる「閉館説」の背景には、いくつかの決定的な転換点が存在します。第一の要因は、全国的に知られる名旅館「日本秘湯を守る会」からの退会と、それに伴うメディア露出の変化です。かつて同会の提灯を掲げ、秘湯ブームの旗手として数多くの雑誌や旅番組に登場していた同館ですが、宿の運営方針や加盟基準の整理に伴い会員宿の一覧から名前が外れたことで、「宿そのものが廃業したのではないか」という憶測を呼びました。

第二の要因は、親会社である下呂温泉・水明館グループによる経営資源の再配置と、コロナ禍以降に進められた段階的な営業休止・メンテナンス期間の存在です。奥飛騨の厳しい冬期気候や施設の経年劣化に対応するため、ボイラー設備や配湯パイプの抜本的な補修、さらには耐震・防災面を見据えた工事が断続的に行われました。この期間中、じゃらんnetや楽天トラベルといった主要OTA(オンライントラベルエージェント)で予約受付が一斉に停止したことが、ネット上で「突然の閉館」「倒産」といった誤った風評として一人歩きした経緯があります。

岐阜県の宿泊業関係者や地元観光協会の動向を総合すると、敷地自体の権利放棄や施設の完全解体といった事実は確認されていません。現在は、従来のような通年一律のフル稼働型営業から、閑散期の休業設定や日帰り利用を中心とした限定営業、さらには将来的なリニューアルを見据えた保全管理体制へとシフトしています。ネット上の「閉館」という言葉は、長期休業や予約枠の絞り込みをユーザーが廃業と混同したことによるミスリードと結論づけられます。

田中 結衣
著者

田中 結衣

グルメと旅を愛するフリーライター。全国各地の隠れた魅力を独自の視点から紹介します。