消費税は輸出補助金なのか?トヨタ還付金の真相と批判の根本理由

消費税は輸出補助金なのか?トヨタ還付金の真相と批判の根本理由

消費税は輸出補助金なのか?トヨタ還付金の真相と批判の根本理由について見逃せない 理由を厳選して解説いたします。

消費税が「実質的な輸出補助金」と指弾される最大の火種は、中小企業庁や公正取引委員会が毎年公表している価格転嫁円滑化施策の調査データに如実に表れています。建前上、大企業は下請けに対して「本体価格+消費税10%」をきっちり支払っていることになっています。もしこの通りであれば、大企業が還付を受けるのは当たり前の権利です。

しかし、サプライチェーンの底辺を支える町工場や孫請け企業の経営者の証言は大きく異なります。「消費税率が引き上げられた際、親会社から『単価を据え置いてくれ』と事実上の値引きを強要された」「インボイス制度導入後、免税事業者であることを理由に本体価格から税相当額を一方的に引かれた」といった悲鳴は、公取委による警告・勧告案件としても後を絶ちません。

仮に、元請け大企業が下請け企業への発注額を「消費税分を含めた総額」で据え置くよう圧力をかけ、実質的に本体価格を10%値引きさせたとします。それでも帳簿書類上、取引伝票には「消費税10%」と記載されていれば、元請け大企業は国から「仕入税額控除」として満額の還付金を受け取ることができます。

結果として、「下請けが血を流して負担した値引き分が、大企業の元には国からの還付金(現金)となって戻ってくる」という倒錯した構図が成立します。この現象こそが、批判派の主張する「輸出還付金の益税化」であり、「弱い立場の中小企業から富を吸い上げ、輸出大企業に補助金を配分しているに等しい」と憤激を呼ぶ決定的な理由です。

木村 陽翔
著者

木村 陽翔

デジタルガジェットとスマート家電の検証記事を多数執筆。失敗しないモノ選びを提案します。