現在、各種名字データベースや家系研究者の集計で常に最上位に君臨するのが、全国の推定人口が10人にも満たない超・稀少苗字だ。
たとえば「足鏡(あしかがみ)」や「東京(とうきょう)」、「蓼丸(たでまる)」など、一見すると地名や創作のように思える名前が実在する。なかでも「八月一日(ほずみ)」や「四月一日(わたぬき)」といった日付に由来する苗字は、かつての農作業や行事に紐づいた風習がそのまま姓となったものだ。旧暦の8月1日に稲穂を摘んで神に捧げたことから「ほずみ」、4月1日に衣替えで綿を抜いたことから「わたぬき」。文字と読みのギャップに、当時の人々の暮らしとウィットが色濃く残っている。