不正問題の発覚後、破綻の危機に瀕した中古車事業を救済したのが、大手総合商社の伊藤忠商事を中心とする企業連合でした。
2024年春、伊藤忠商事、伊藤忠エネクス、そして投資ファンドのジェイ・ウィル・パートナーズ(JWP)は、ビッグモーターの中古車販売・整備事業を承継する新会社「WECARS(ウィーカーズ)」を発足させました。
この事業再生スキームにおいて最も重視されたのが、「旧経営陣・兼重一族の完全排除」です。新体制への移行に伴い、以下のような徹底的な線引きが行われました。
・旧会社の存続:旧ビッグモーターは「株式会社BALM」など資産管理・賠償対応専門の法人へ名称変更し、損保各社や顧客への補償業務に専念。
・事業の切り離し:健全な店舗網や雇用は新会社「WECARS」へ承継し、創業家の資本を1円も入れない構造を確立。
・ガバナンスの刷新:社長をはじめとする経営首脳陣を伊藤忠商事出身者で固め、コンプライアンス最優先の組織へ脱皮。
街で見かける青と白の看板は順次姿を消し、ウィーカーズの新たなブランドへと刷新されたことで、ビッグモーターという組織は名実ともに解体を迎えました。