人件費率が高い飲食・サービス業界は、今回の改定で最も直接的な影響を受けている領域だ。都内の居酒屋やカフェでは、時給の引き上げ分をメニュー価格へ転嫁せざるを得ない状況に追い込まれている。同時に、配膳ロボットやセルフレジの導入を一気に進め、フロアスタッフの稼働人数を絞り込む動きが加速した。
一方、人材派遣業界も大きな局面を迎えている。派遣元企業はクライアントである派遣先企業に対して請求単価の引き上げを強く交渉しているが、折り合いがつかないケースも散見される。結果として、より高い時給を支払える大手企業へ人材が集中し、中小派遣先の求人が苦戦を強いられる構造が強まっている。