配信市場の拡大と並行して、劇場映画への情熱も衰えるどころか熱を帯びている。日本映画の雄である東宝が仕掛ける意欲作において、彼が中核を担うプロジェクトが進行中だ。
トレンドに流されがちな現代の興行界において、あえて真正面から人間の業と再生を描く本格的なヒューマンドラマ。安易なカタルシスに逃げず、人間の弱さや醜さ、そしてその先にある微かな光をフィルムに焼き付ける試みだという。
「スクリーンに対峙した観客が、自分自身の人生を問い直してしまうような濃密な空間を作りたい」。現場スタッフが語るそのビジョンは、映画という表現形式の原点回帰であり、同時に新たな挑戦でもある。劇場の暗闇でこそ真価を発揮する彼の陰影豊かな芝居が、日本映画の新たな金字塔を打ち立てるはずだ。