放送中断の直後、一部で「過激な暴力描写が放送倫理・番組向上機構(BPO)の審査に抵触したのではないか」という疑念が持ち上がった。本作が持つダーク・ファンタジーとしての圧倒的なリアリズムは、肉体の切断や流血、過酷な拷問など、民放でも深夜帯でなければ扱えないレベルの残酷描写を含んでいるからだ。
諫山創が描く残酷で容赦のない世界観を、公共放送であるNHKがどこまで忠実に映像化できるのかは、企画段階から常にアニメファンの注目の的だった。過去にも過激な表現を巡って視聴者からBPOへ意見が寄せられたアニメ作品は少なくない。
だが、真相としてこの時の中断に表現規制の圧力は一切関係していなかった。株式会社講談社と制作委員会、そしてNHKは緊密に連携を取り、原作の持つ重厚なテーマ性と倫理規定のバランスを慎重に保ちながら、一切の妥協を排したクオリティでの放送を貫徹したのである。