倉本聰の現在と『北の国から』秘話|90歳を迎えた巨匠の情熱と軌跡

倉本聰の現在と『北の国から』秘話|90歳を迎えた巨匠の情熱と軌跡

今注目を集めている 倉本聰の現在と『北の国から』秘話|90歳を迎えた巨匠の情熱と軌跡について、多角的な視点を分かりやすく掲載しています。

倉本聰(本名・山谷惣平)氏は、東京・神田に生まれました。麻布中学校・高等学校を経て、東京大学文学部美学科を卒業するという絵に描いたようなエリートコースを歩みます。大学卒業後の1959年にニッポン放送へ入社し、演出家・プロデューサーとして手腕を発揮したのち、1963年に退社してフリーの脚本家へと転身しました。

ラジオや草創期のテレビドラマで瞬く間に頭角を現した倉本氏でしたが、キャリアの絶頂期に最大の転機が訪れます。1974年、NHK大河ドラマ『勝海舟』のメインライターを担当中、制作方針や現場の体制を巡る激しい衝突から途中降板という前代未聞の事態に直面したのです。

東京のメディア界から追われるように姿を消した倉本氏が逃避行の末に行き着いた場所こそが、北海道・富良野でした。所持金も乏しく、先の見えない孤独の中で出会った地元の人々の素朴な優しさと、圧倒的な大自然の厳しさが、その後の作家人生を劇的に変える契機となりました。「都会で失った矜持を、北の大地に拾い上げてもらった」と振り返るこの移住劇が、後世に残る名作群を生み出す土台となったのです。

石川 優花
著者

石川 優花

心身ともに健康で持続可能なライフスタイルをテーマに、最新のウェルネストレンドを発信中。